こんにちは。
「ジュエリーコーディネートガイド」に遊びにきてくださってありがとうございます。
このサイトを運営しているJewelryと申します。
・・・「お前、誰だよ」って感じですよね。はじめまして。
首都圏に住むアラフォーのフリーランスWebマーケターで、ジュエリーが好きな2児の母です。
今回は、私がこのサイトを作るきっかけになった話を書きます。
とあるアラフォーのワーママ(ワーキングマザー)がジュエリーと出会って救われるまでの話です。
何を隠そう、私のことです。笑
このサイトの表向きのテーマは名前の通り「ジュエリーのコーディネート提案」です。
ジュエリー初心者が気軽に読めて、学びになるメディアを目指しています。
ですが、実は裏テーマがあります。
裏テーマは「ワーママが自分らしく働くことを応援したい」です。
・・・・
ジュエリーのコーディネートと、ワーママが自分らしく働くことって、つながるの?って思いますよね。
ここまで読んだ人の多くが意味不明だと感じていると思います。
でも私の中では、しっかりとつながっています。
なぜなら私自身が、ワーママとして働くことに苦しんだり自己肯定感が下がっていたときに、ジュエリーによって救われた経験があるから。
いまの私は独立して働いているのですが、5年ほど前にジュエリーに出会っていなければ、たぶん今もまだ普通に会社員を続けていたと思います。
「ジュエリーとの出会いをきっかけに会社辞めるとかある・・?」って感じなんですけど、本当です。
鬱々と会社員を続けていた私が、ジュエリーに出会って、どのような変化があって、いまに至るのか。
リアルで苦しかった過去の話も含めて、このサイトに込めている想いを紹介させてください。
※身の上話も含みます。1万2,000字あり、かなり長いです。ぜひお時間があるときにご覧ください。
優等生な学生時代を経て社会に出たけど速攻で挫折した
私は電車が1時間に1本しか走らないようなド田舎に生まれました。
両親は共働きで、きょうだいは1人。
教育熱心だった母に愛されたくて、自慢の子どもでありたくて、小さい頃から優等生でした。
田舎あるあるだと思いますが「いい高校に行って、いい大学を出て、いい会社に入れば一生幸せだから」と言われて育ちました。
私は言われるがままに勉強を頑張り、部活も頑張りました。(←真面目)
結果としては、県内でいちばん偏差値の高い高校に行き、大学は学びたい学問でいちばん偏差値の高い大学に行き、就職は誰もが知る大手メーカーに入社しました。
そのときどきで自分なりには自己分析らしきものはしていたと思いますが、「世間一般でよしとされる選択肢の中から」「こんな感じかなあ」という感じで選ぶ、消去法のような選択方法だったと思います。
親(とその周り)が喜んでくれそうな、偏差値が高い、有名、安定、大企業、みたいな。
いま思うと謎のキーワードなのですが、当時の私にはそれがすべてでした。っていうかそれしか知らなかった。
変化が訪れたのは入社してすぐのことでした。「働くのって、なんか思ってたのと違うぞ」と気づきます。
仕事がたいして面白くないのです。
周りを見渡すと面白そうに仕事をしている人はいるのに、私はまったく面白いと思えません。
「会社はすごいかもしれないけど、私個人はなんの価値も生み出していないような気がして、ただの歯車みたいな感じがして、虚しくて、悲しくて、でもどうすればいいかわからない」
そんな感覚でした。
このまま普通に働き続けていれば、お金に困ることはないかもしれない。
けど、この仕事を一生続けていくのは無理だと感じました。
とはいえ、それまでの人生を自分の頭で何も考えてこなかったような私が「大企業の正社員というレール」を自分の意思で外れるというのは、当時の私には勇気のいる決断でした。
真面目なので「石の上にも3年」という言葉をとりあえず守り、結婚を理由に3年半で退職しました。
私ってどう生きたいんだっけ?を探す日々
1社目を辞めたのが26歳くらい。
ここからようやく「私って何をしたいんだっけ?」「どう生きたいんだっけ?」を探し始めます。
学生時代からずっと雑貨や文房具が好きだった私は、雑貨メーカーに中途入社します。
細かい話は省きますが、大学のときに、私の進路決定に大きな存在感を放っていた母が急逝していました。
なのでこのときの会社決めは、人生で初めて「周りの目を気にせず、自分だけのために考えて決断する」という経験になりました。
(母とは対照的に)父は私の進路に何も口を出さない人だったので、何も言われることはなかった感じです。
実を言うと、就職活動のときにも雑貨メーカーを受けようと思った瞬間がありました。でも最終的には雑貨メーカーではない、有名な大手メーカーを選びました。
別に親に何かを強く言われたわけではなかったとも思うんだけど・・
実家の雰囲気として「大企業に入れ~!胸を張らせろ~!」っていう念を感じていたので、それを無視してまで親の知らない会社に入る勇気がなかったんだと思います。がっかりさせたくなかっただけ、ともいう。
そんなわけで2社目で入った雑貨メーカーは、ずっと憧れていたところで、家にはその会社の商品ばかりがあったくらい好きな会社だったので、ラッキーでした。
最初は事務として細かい仕事をしていたのですが、当時の上司にチャンスをいただき、商品開発の部署で海外や国内の工場で雑貨を作るようになりました。
イチから大好きな雑貨を作る日々は大変でもあったけど楽しくて、「私にも楽しいと感じられる仕事がある」と気づけたことが嬉しかったです。
学生時代に勉強した英語を使って取引先とコミュニケーションをとり、バックグラウンドが全然違う海外の人達と通じ合えた瞬間も嬉しかったなあ。
ただ、出産をきっかけに、また葛藤の日々が始まることになります。
時短ワーママとして働く日々にモヤモヤ
子どもが生まれたときの私は29歳でした。
私は時短勤務(6.5時間~7時間)で働いていたのですが、夫がベンチャー企業戦士で、平日はもちろん土日も家にいない。
私の両親はすでに他界していて頼ることができず、夫の実家はあるけど遠方で簡単には頼れない。
当時は今のようにリモートワークがなく週5出社が当たり前だった時代だったというのもあり、ワンオペで仕事と家事育児の両立をするのが本当にしんどかったです。
子どもがいつ熱を出すかわからない恐怖。
自分だけの努力ではどうにもできないから会社に「仕事を頑張る」と言い切れない歯がゆさ。
時短でしか働けないから一人前として扱ってもらえないもどかしさ。
平日にも土日にも自分ひとりの時間を持てない辛さ。
(時短勤務なのもあるけど)パート並みにまで落ちた給料。
いつになったら忙しい日々から解放されるのか先も見えず、ただただ鬱々とした日々を過ごしていました。
保育園の送り迎えなどを近くに住む親に助けてもらっている周りのママを見ると本当に羨ましくて、凹んで、比べてしまう自分が情けなくて。
時短で残業ができないからという理由で、同じ仕事をのんびりしている(ように見える)フルタイムの人よりもずっとずっと年収が低い現実も悔しくて。
でも、明日また熱を出すかもしれない子どものことを考えると、簡単に転職しようとも思えなくて。
ちなみに藁にもすがる思いで話を聞きに行った転職エージェントには
「あなたがどんな仕事をできるかは大した問題じゃないんです。
子持ちで転職したいなら、周りの協力体制がなければ書類選考にも通りませんよ」
なんて言われたりして。
・・・マジで泣きました。
頼れる人がいないだけですでにハードモードなのに、転職すらできないのね・・
好きで頼れないわけじゃねーよ!!!ちきしょう!!!バーロー!!!
そんなモヤモヤの真っただ中にいたときに、たまたま仕事の関係で関わることになったのが、ジュエリーだったのです。
え、ここでジュエリー出てくるの?って感じですよね。
この頃の私は2回目の転職をして3社目のベンチャーに入っていたのですが、その会社で取り扱っていた商品の中にブランドジュエリーがあり、私はその商品の担当になったのです。
(ちなみに結局エージェント経由では転職ができなくて、知り合いの紹介で転職しました・・呪)
ジュエリーってなに?ブランドってなに?
もともと私はジュエリーにたいして興味はありませんでした。
子どものいなかった時代は、誕生日や記念日に、そのときどきで気になっていた指輪やネックレスを買ったりしていた程度。
ハイブランドのジュエリーは人生で興味を持ったこともないし(結婚指輪もノーブランドです)
K18とK10の違いも知らなかったです。
そんな私が、仕事の関係で、とあるブランドジュエリーのマーケティングに関わることになったという。
えっと・・ブランドジュエリーって、そもそもなんのために存在するの・・?
↑こんな感じのところからのスタートでした。
私はけっこう不器用な人間で、嘘をつくのが苦手なんです。
だからブランドジュエリーのことを心底いいと思えていないのに、いいですよって言えないんです。
でも仕事だから目をそらすわけにもいかないわけです。
そこで、
いま自分が取り扱おうとしているブランドジュエリーの「いいところ」をちゃんと見つけたい。
・・その前に、ブランドジュエリーの存在意義についてしっかりと納得したい。
そんな気持ちで、ジュエリーに向き合ってみることになりました。このときの私、32歳くらい。
ここから数年かけて、ジュエリーってなんなのか、ブランドってなんのためにあるのか、について真剣に考えていくことになります。
ジュエリーのサイトを見るところから始めた
最初はリサーチのためにジュエリーに関するサイトを見るところからのスタートでした。
子育て中なので、店舗に見に行く時間がなかったのです。
でもジュエリーのサイトって、あるようでないんですよね・・
特にブランドジュエリーの素晴らしさがしっかり解説されているようなサイトを見つけられませんでした。
もちろん各社公式サイトはあるし、いろいろなメディアもジュエリーの特集はしているし、様々な女性雑誌でジュエリーを取り上げているんだけど、正直いって、何が素晴らしいのかがよくわからなかった。
確かに写真はキレイだしモデルさんも美しいんだけど、「なぜこのアイテムが一生ものジュエリーにふさわしいのか」がよくわからなかった。
インスタを見ても、派手な女の人がジャラジャラと着けているんだけど、おしゃれとは感じなかったし、憧れることもできなかった。
ティファニーとカルティエはそれぞれ世の中にどう認知されているのか?ユーザー層はどう違うのか?具体的な製法の差はあるのか?なぜそのデザインが人気なのか?とかが、ピンとこなかったというか。
「メゾンの歴史がどう」とか「パリのヴァンドーム広場が」とか「匠の技が」とか、耳障りのいい言葉はたくさん並んでいるんだけど・・
私のようなジュエリーに興味を持ち始めたばかりの素人もスッとわかるような説明が見つからなかったです。
私がブランドに興味がなかったせいもあるかもしれない。
たぶんこういう情報っておそらく「興味がある人は感覚で理解しているもの」であり、「どこかに言葉でまとまっているようなものでもないんだろうなあ」と感じました。
そんなわけで、ピンとくる説明が見つからなかったので、ブランドの存在意義については時間をかけて「感覚で理解していく」覚悟を決めました。
ブランドの存在意義に続いて、理解しようとしたのはジュエリーの歴史です。
ジュエリーの歴史を調べてみることにした
私個人は、現代におけるジュエリーは、持っていなくても生きていけるものの代表ともいえる存在だと感じています。
最近の若者は特に「モノより経験」を重視しているというのはよく聞くし、「モノを所有することの意義」も昔に比べれば減ってきていますよね。
なくても生きていけるものなのに、人はどうしてジュエリーを身につけるんだろう?というのが気になり、ジュエリーの起源を知りたくて、歴史を調べてみることにしました。
本をいろいろと読んでわかってきたのは、ジュエリーが富や社会的地位の象徴のような性格を帯びてきたのはわりと最近になってからなんだなあ、ということ。
山口遼さんの著書『ジュエリーの世界史』によれば、ルネサンス以降の時代だそう。
そもそも人類は、まだ狩猟採集をしていたような時代から、なにかしらの装飾品を身につけていたらしい。
人類が一番最初に身につけたのは、動物の牙と言われています。最初はお守りとしての意味合いが強かったそう。
そこに「集団の一員としての証に」とか「個性を演出するため」の要素が加わったりもして、時代によって身を飾る意味合いは少しずつ違ったようです。
まだ明日を生きていられるかわからない、食べるものが手に入るかもわからないような時代でも人々は身を飾っていたということ。
そう思うと、身を飾るという行為は、私がイメージしていたよりももっと人間の本能に近いことなのではないかなあ、と考えるようになりました。
歴史を知り、背景を知り、少しずつ知識がインプットされていくことで、ジュエリーに対して感じることが少しずつ変わってきました。
すごく小さなことにも想像力が働いて、感動することが増えたのです。
現代を生きていると当たり前でイマイチ価値を感じられないようなことも、時代を遡って想像してみたらすごいことだよなあ、と感じるようになってきました。
例を2つ挙げますね。
まずは、真珠。
真珠って貝の中で偶然できあがったものなのですが(成り立ちが神秘的で、私は真珠が一番好きです)
まだ真珠が真珠と認知されていないような時代、たまたま海の中にあった貝を開けてみたら、中に真珠が入っていた!!なんだこれ!!みたいなことがきっと起こったわけで。
真珠は歴史が長いので色々なエピソードがあって、「あのクレオパトラも愛した」と言われているけど、世界の支配階級にとって真珠の価値が認められたのっていつ頃なんだろう?とか、いろいろ気になってきます。
今のように養殖真珠がなかったから、貝を開けても真珠に出会える可能性なんて奇跡に近かったんだろうなあ・・・たまたま見つけた人はきっと英雄扱いされたのかなとか。あるいは奪われたりしたのかな?とか。
存在自体が珍しくて真珠のグレードとかもなかった時代に評価されたわけだけど、何によって評価されたわけ?と想像してみると、
きっと「美しかったから」に尽きるんじゃないかなあと。
今のように娯楽も少なかった時代、世界の人々ともつながれなかった時代は、きっと夜な夜な美しいものを眺めておしゃべりしながらご飯を食べるみたいなことが楽しみだったんだろうなって。
真珠の歴史に思いを馳せるだけで1時間くらい平気で経っちゃうし、高校時代にあれだけ暗記してすっかり忘れてしまった世界史も学び直そうかな、という気持ちになるから不思議です。
続いての例は、ダイヤモンド。
ダイヤモンドって世界でいちばん硬い鉱物だから、ダイヤモンド(の粒子)でしか削れないんです。
そう思うと、今のダイヤモンドのカットを生み出すまでに職人たちはどのような試行錯誤を重ねていたのだろうか、などと妄想します。
「あと少しで削れそうなのに!削れなかった!」とかって息絶えたインドの職人もいるのかなあ、とか想像したり。
そういう想像力を膨らませると、現代の私たちが婚約指輪で持っているこのダイヤモンドのカットも、すごくたくさんの人の努力の賜物なんだろうなあ、とか感動したりして。
ブリリアントカットがいちばん輝いていて綺麗なのに、ローズカットのダイヤモンドのジュエリーはなぜ存在しているのだろう・・と思っていた過去の私を張り倒したい。浅すぎる。
ちなみに今いちばん愛用しているのはスライスダイヤモンドのブレスレットだし、研磨されてない原石のネックレスが欲しい。
真珠についても、ダイヤについても、話が尽きないので、別記事でまとめます。
こんなふうに、ジュエリーについて知れば知るほど、感動が増えていく感覚がありました。
正直な話、私はいい学校にいっていい会社に入るために、小中高とめちゃくちゃ勉強したけど、学びに対して感動したことってあまりなかったんです。
「ちゃんと暗記できたか」「テストに出たときに答えられるか」とか、そんなことばかりを考えていたので、受験勉強で頭に詰め込んだことは、受験が終わった瞬間にほとんど忘れてしまいました。
社会に出ても活きたなあと感じられたのは英語力くらい。
社会に出てからの勉強も目的のためにすることが多くて、世界が広がったとか、感動した~!と感じたことはあまりなかったです。仕事で〇〇の知識が必要になったから学ぶ、という感じ。
でもジュエリーの良さが腹落ちしなかったからこそ「もっと理解したい!」と思って学んでいったら、いつのまにか趣味のようになっていました。
国際宝飾展に行って自分でルースを買って、バロックパールのピアスを作ってみたり。
ジュエリー工房で制作体験をしてみて、どのような手順でリングが作られるのかを知ったり。表面加工の多さと魅力の違いにうっとりしたり。
コインネックレスを作りたいと思って見積を取ってみて、「・・高!」と驚いて、どんな工程を経るからこの値段なのかを理解して、じゃあどうすれば安く作れるのかを考えたり。
ジュエリーを通した学びには、受験勉強や仕事のために必要だった勉強とはまったく違う面白さがあり、感動があることに、ものすごく驚きました。
さらに言うと上述の「モノか経験か」というのもなんかナンセンスな気もしていて、そもそも「モノ」か「経験」かっていう二択ではない。
モノを選ぶことの中にも経験があるという感覚をおぼえるようになりました。
この感覚が自分のなかで強くなってから、歴史の深いジュエリーの面白さにのめりこんでいきました。
「人はなぜジュエリーを身につけるのか」を考え続けているうちに起こった変化
そんなこんなで、ジュエリーについていろいろと考え始めて2~3年ほど経った頃のこと。
少しずつ自分の思考回路に変化が起こり始めました。
最初はただ「人はなぜジュエリーを身につけるのか?」とか「ブランドってなんのためにあるのか?」を考えていただけだったんですよね。
だけど、いつのまにか、ジュエリーというきっかけを通して自分はどうありたいかを考えるようになっていったんです。
私はどんなジュエリーを身につけたいか?
それはなぜなのか?
私がモノを選ぶときに大切にしたいことは何なのか?
それはなぜなのか?
つまるところ、私はどう生きたいのか?
・・・という感じで、思考を深掘りしていったら、最終的に「自分はどう生きたいのか」を考えることにつながっていったのです。
「自分はどう生きたいのか」って書くと大げさな感じもするけど、実際は小さな思考や価値観ひとつひとつ積み重ねなんです。
たとえば、「一粒ダイヤモンドのネックレスが欲しいな~」って思ったとするじゃないですか。
でも、一粒ダイヤモンドのネックレスなんて世の中にあふれるほどあるわけで。
候補を絞り、これだ!というものを選ぶ過程で、もうめちゃくちゃ自分の価値観と向き合わないといけないんです。
どういうシーンでつけるネックレスがほしい?
ブランド or ノーブランド?
ダイヤモンドの大きさは?グレードは?
ダイヤモンドの形状はどうする?(丸いのがいいのか、四角いのがいいのか、など)
セッティングの方法はどれ?(爪留めタイプなのか、覆輪タイプなのか)
チェーンの形状、長さはどうする?
店舗で買う?ネットで買う?
などなど。これはほんの一例だけど、ほかにもさまざまな判断要素があると思います。
この問いにひとつひとつ向き合っていくということは、正直めちゃくちゃしんどい。
毎日生きているだけで忙しいのに、比較検討して判断するって、めちゃくちゃ心のエネルギーを使うじゃないですか。
だから信頼できるところから入りたくなって、ブランドジュエリーから選ぼうってなったりする。
「たくさん雑誌に出ているティファニーのバイザヤードなら間違いないのかな~」ってなったり。
あるいは「別になくても生きていけるから、また今度でいいか~」って、なったりする。
そんなふうになっている人、けっこう多いんじゃないかなーと思うんですけど、どうですか?
ちなみに一粒ダイヤモンドのネックレスを候補に挙げたのは、候補がありすぎて、買おうと思ってもなかなか買えないジュエリーなんじゃないか、と思っているからです。笑
でも私はこのとき、
たまたま仕事だからジュエリーを向き合わないといけなかったという理由と、
ジュエリーのことを心底いいと思えていないのに、いいですよって言いたくないから、ちゃんといい理由を理解したいという謎の不器用精神
のおかげで、とことん自分の価値観と向き合ったんです。その結果、だいぶ自分のことがわかってきました。
私はブランドによって信頼が保証されているジュエリーを買うよりも、自分でルースを見つけてジュエリーに仕立てる方が楽しいタイプです。
できれば世界に一つしかないもので、私しかわからなくても心から美しいと思えるものを、できるだけ安く手に入れたい、と思います。
大きなジュエリーをドーン!と主役にしてつけるよりも、ひとつでつけてもOKだし重ねてつけてもOKみたいな、コーディネート次第で無限に活用していけるジュエリーに興味があります。
もっと言うと、同じタイプのジュエリーを重ねてつけるよりも、種類の違う複数のジュエリーをどう組み合わせると素敵に見えるか、を考えるのが楽しいです。
ジュエリーコーディネートをこのサイトのテーマにしているのも、こんな自分の興味が背景にあります。
こんなふうに自分と向き合い続けた結果、だんだんと「会社員を辞める」という方向に思考が向かっていきます。
モヤモヤが晴れて、挑戦したいと思った瞬間
産休育休期間を除いて計7~8年ほど、時短ワーママとして働いてきた私。
会社で働いているなかで、さまざまな難しさや理不尽を感じていました。
子どもの体調不良で急に休んだり、残業ができないから半人前扱いされるとか。待遇面もいろいろありました。多くは語りませんが。
でもジュエリーについて学び、思考を深めていく過程で、ふと、ひとつの事実に気づきます。
価値って、あってないようなものなんだな、ということです。
ジュエリーの価値は、需要と供給で決まっています。
ブランドの刻印が付けば、その信用が乗る分、ものの価値そのものよりもさらに高くなる。
つまり、高く売れる環境を作れれば、まったく同じものでも高く売れる。
逆に言うと、どんなに質がいいものでも、同じものがたくさん売られていたり、いつでも買えたら、値段は下がる。
・・・なんか、ビジネスパーソンにも同じことが言えるんじゃない??
と思い始めます。
言ってしまえば当たり前のことなんだけど、会社員として、直接売上に関わらない「間接部門」の仕事を長くやってきた私は、人材の価値の決まり方にピンと来ていませんでした。
転職しようとして難しさを感じたのも、時短勤務だというだけでフルタイムの人と比べて価値を低く見られてしまうのも、自分が戦おうとしている市場が、自分に不利なだけなのでは?
別に、時短ワーママである自分に価値がないのではない。社会がまだついてきていないだけだ。
そもそもこれからの日本は人材不足になるのが確定しているのに、時間の制約のある時短ワーママを活用しようとしていない企業(というか社会)の側が、感度が低すぎるのでは??(5~10年後くらいにめっちゃ後悔するのでは?)
もっと言うと、私がやるべき努力って、今いる場所でがんばることだけじゃないのでは?
今のままの自分でも魅力的に見える場所、自分が高く評価される場所を探すことのほうがずっと重要なのでは?
・・・そんなふうに考えるようになりました。
時短ワーママとして働くことにいろいろな葛藤を感じて自分に自信を失っていた私にとって、これは大きな気づきでした。
そしてさらに思考が進んでいくと、こんなふうに思い始めました。
社会の変化を待ってたら何年かかるかわからない。
もしかしたら、待っているうちに子どもが成人しちゃうかも。
それまでずっとフルタイムの人と比べられ続けながら、モヤモヤしながら働き続けるの?
いったん正社員を辞めてみたらどうなるかな?
会社を離れて、個人で働いてみたら、なにか違う世界が見えてくるんじゃない??
「フリーランス」で検索してみると、子どものいるママさんでもフリーランスとして働いている人はたくさんいます。
私はスキルセット的にはいわゆるジェネラリストで、デザイナーやエンジニアのように特定の専門スキルを持っているわけではありません。
けど、それでもこれまで15年くらい社会に出て働いてきたんだから、なにかしら売れるスキルはあるのでは?
営業なんてしたことないけど、それでもめっちゃ頑張って自分で自分を営業したら1件くらいは取れるかも?
まずはもやし生活を覚悟して、アタックして玉砕して悲しい気持ちになることを受け入れれば、そして結果を出せるまで諦めなければ、私ひとり分の年収くらいなら稼げるんじゃない??
思っているほど簡単にはいかないかもしれないけど、社会の変化を待ちながらソワソワしたり絶望したりしてるよりはマシかも。
ダメもとでも、自分から動いてみた方がいいんじゃないか?
やるからには失敗しないように全力を尽くす。けど、もし仮に失敗しても、ただ待っていただけの自分よりは、ふたまわりくらいは成長できていそうな気もする。
・・・こんなふうに、だんだんと「いまの自分が個人として働けるのかを実験してみたい」という欲求がむくむくと湧いてきたのです。
気が付いたら会社を辞めて独立していた
で、気がついたら、会社に「辞めます」と言っていました。
転職先も決めず、案件も決めずに辞めました。ただのプータロー確定です。笑
実際には、辞めようかなと思い始めてから決断するまで半年くらいかかりました。勇気が出なくて。
会社を辞めて個人で稼いでいけるかが不安だったんです。
でも最終的には「とりあえずやってみよう。ダメだったらそのとき考えよう」と、完全に勢いで辞めました。
自分の中で決めていたことはふたつ。
ひとつめは、とにかく会社に属さず働いてみる経験をすること。なので個人事業主を選びました。
ふたつめは、ジュエリーのサイトをつくること。(このサイトのことです)
私がジュエリーのことを学んでいたときに、知りたかったのにどこにも書いてなかったことを、まとめたサイトを作りたいと思いました。
「一生ものジュエリー」が欲しい気分だけど、どうやって選べばいいの?
ジュエリーってどうつけこなせばいいの?どうコーディネートしたらいいの?
と考えている人に、ヒントを提示できる場所をつくりたい。
それが、ジュエリーとの出会いによって救われた私なりの社会への恩返しかもしれない。
・・って、ここまですごい簡単に書いてみたけど、自分にとってはめちゃくちゃ大きな変化なんです。
ジュエリーに出会う5年前までは、自分が会社員を辞めている未来なんて想像もできませんでした。
物心ついたときから優等生で、ずっと石橋の上を叩いて渡ってきたような私が、社会のレールの上から外れることを恐れ続けてきた私が、
子どももいるのに、家のローンもあるのに、辞めた後にどうするかも決まっていないのに、衝動で正社員という立場を捨てる時代がくるなんて、と、正直いまだに驚いています。
すぐに答えが出ないのが、よかったんだと思う
ここまでお読みくださった方はうっすら思われているのではないかと思う言葉、書きますね。
・・それ、別にジュエリーじゃなくてもよかったんじゃね?
はい、そうなんです。
私もジュエリーはきっかけに過ぎなかったと思います。ジュエリーじゃなくてもよかった気がする。
でも当時の私にとってよかったのは、すぐに答えが出なかったことだと思います。
もし私が向き合ったジュエリーという世界が、学校の勉強のように教えてくれる先生がいたり、正解のある問題を解いているようなジャンルのことだったら、こんなに考えることもなかったと思うんですよね。
最近の世の中はググったらだいたいのことは答えが書いてあるし、AIに聞けばそれっぽいことを教えてくれたりする。
でもジュエリーのことを知ろうと思ったときに、たまたま私が知りたかったことを見つけることができなかったから、
「え、どういうこと?」「どのサイトを見ても書いてないんだけど」ってなって、
「とりあえず、いろいろ調べてみて考えるか・・・」となって考えざるを得なかったことが、結果的にはよかったんだと思っています。
なんか、わからないことを考え続けるのって、大事なのかも。
ここから繰り返しになってしまって恐縮なのですが、強調しておきたいので、このサイトが伝えたいことをもう一度説明させてください。
このサイトで伝えたいこと(表のテーマ)
このサイトの表向きのテーマは名前の通り「ジュエリーのコーディネート提案」です。
ジュエリーに興味をもった人に対して、
・ジュエリーの歴史やブランドの歴史
・ジュエリーの選び方
・ジュエリーの組み合わせ方
を提案するサイトをつくりたいと思っています。
「ジュエリー初心者が気軽に読めて、学びになるメディア」でありたいと思っています。
私もまだまだ学び中なので、私よりも詳しい方、ぜひぜひコメントやアドバイスをいただけたら嬉しいです!
このサイトで伝えたいこと(裏のテーマ)
そして、裏テーマは「ワーママが自分らしく働くことを応援したい」です。
どのように応援するのか?については、正直まだ模索中です。
方向性としては、
一生ものジュエリーを探す過程を通して、自分に向き合う
という体験を提供できればいいな、と思っています。
私がこの5年間で体験してきた、大きな価値観の変化のきっかけを提供できる場にしたいです。
なので、たぶん「これさえ読めばOK!」という記事は少ないと思います。
基本的に「この内容に対して、あなたはどう考えて、何を選びますか?」という感じの記事にしていく予定。
でも、なんでもかんでも「つまりどういうことなの?」っていう答えをすぐ求めがちな現代において、
あえて答えを提示しないで疑問を投げ続ける
そんなメディアがあっても面白いんじゃないかなあ、と考えている今日この頃です。
わかる人にはわかりやすいけど、わからない人には全然わからないたとえで言うと「コテンラジオのジュエリー版をつくりたい!」という感じ。気持ちだけは。
「全然クオリティ違うじゃねーか!」って、石とか投げないで。どうか長い目で見てください。
感想、お待ちしています!
はい、ここまで約1万2,000字です。
スーパー長くなりましたが、ここまでお読みくださってありがとうございました。
ぜひぜひ、Twitterなどで感想をいただけると泣いて喜びます。
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ここまでお読みくださりありがとうございました!
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