ジュエリーコーディネートが難しいと感じるのはなぜなのか?への考察。

ジュエリーのコーディネート
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こんにちは。

ジュエリーコーディネートガイドへようこそ。

突然ですが・・・

ジュエリーはいくつか持っているけど、いつも決まった組み合わせばかりでマンネリ化してる気がする…

ジュエリーのつけ方を間違ったら、やりすぎとか、ダサいと思われそうで不安…

こんなことをお考えの方、いませんか?

自分へのご褒美ジュエリーだの、誕生日記念のジュエリーだの

雑誌やら広告って、やたらと買うタイミングばかり提案してくるけど、

ジュエリーの楽しみ方」「ジュエリーのコーディネートの方法」についての情報って、あまり見ないと思いませんか?

街を見渡してみても、結婚指輪とちょっとしたジュエリーをつけている人はいるけれど、複数のジュエリーをおしゃれにつけこなしていて、思わず目で追ってしまうような人ってほとんどいません。

インスタグラムを見てみても、お洋服の着こなしを提案する人の多さに比べて、ジュエリーのつけこなしを提案する人は少ない印象です。

ジュエリー好きな人はいるんだけど、ジュエリーのコーディネートを提案している人は少ない、という感覚があります。

本屋さんで女性の美容・ファッションのコーナーに行くと、

「おしゃれなファッションのコーデコーディネート方法」を教えてくれる本はたくさん置いてあるし、

「鉱物」や「宝石」の本もたくさんあるし、「ジュエリー品質の見分け方」「ジュエリーの歴史」についての本もわりとあるのに、

おしゃれなジュエリーのコーディネート方法」を教えてくれる本は、ほとんど見かけません。

海外の本でおしゃれなジュエリーコーディネートの本は、たまに見かけることがあるんですが(即買いします)

日本でジュエリーのコーディネートを学べる場所といえば、ファッション雑誌くらいなんじゃないかな、という感覚があります。

ジュエリーブランドでも、コーディネート推しのブランドだとインスタも参考になったりします。

そんなことを考えてみると、ジュエリーを選ぶときの流れって、

ファッション雑誌の中でのトータルコーディネートを見て学び、

インスタを見て自分の好きなアイテムのイメージを膨らませて、

自分で店頭であれこれ試しながら、ときには失敗もしながら、

自分の中のジュエリーコーデ論を作り上げていく…

そんな感じなのかなあ、と。

うお・・・めっちゃ時間かかるやん!

と思います。

ジュエリーコーディネートを体系的に、理論的に学べる方法、ないよなあ・・

私自身がこのことを強く感じたのは、ジュエリーブランドのマーケティングの仕事をするにあたり、ジュエリーコーディネートについて学ぼうと思った時期でした。

どうやって学んでいけばよいかがわからなくて。

まずはジュエリーコーディネーター検定のテキストを買って読んでみたのですが、書いてあったのは歴史と、制作方法と、コーディネートの概念の部分だけだったんです。

何回も読んだんですが「具体的に、どのアイテムをどのように合わせていけば、今の時代にもマッチする感じでおしゃれなのか?」が、よくわかりませんでした。

ジュエリーコーディネーター検定は、基本的にはジュエリーの販売をする人が取る資格なので、

「実際のコーディネートのセンスは実践で学んでくださいね」ということなのだろうな、と自分を納得させたのですが…

やっぱり、ジュエリーに興味が湧いたばかりで「これから集めていきたいな」と胸が高まっているジュエリー初心者の人は、なにを見て学べばいいの??と感じてしまったんですよね。。

これさえ押さえておけばOK!ジュエリーのコーディネートの基本とか、

最初に買うならコレ!週7で使いまわせる本物ジュエリー!

というような、お洋服だったら雑誌で毎号特集されているような「コーディネート提案」がジュエリーにはないのです。

巷にはたくさんジュエリーが溢れかえっている(ように見える)のに、

肝心の「ジュエリーをどう身につけるべきか」という、ジュエリーコーディネート方法論が手の届くところにない。

大きな情報の歪みがあるような気がして、面白い現象だな〜と思いました。

なぜそんなことが起こるんだろう??

そんなことを何年もかけて考えた末、3つの理由(持論)にたどり着きました。

順番に書いていきますね。

日本はジュエリーの歴史が浅い

まずひとつめは、日本のジュエリーの歴史の浅さ。

実は、日本はジュエリー文化が一般市民に広がってからまだ数十年しか経っていない国なんです。

詳細はジュエリーの歴史【日本編】をご参照ください!

世界の国々が有史以来ジュエリーを身につけ続けてきたのに対して、日本は飛鳥時代を最後に1000年以上に渡って歴史からジュエリーが消えてしまった、ものすごく特殊な国です。

歴史からジュエリーが消えていた分まるまる、文化の発展は止まっていたんだろうなあ、と思うんです。

もちろん、その代わりに発展した文化もたくさんあったんだと思います。着物とか、刀とか。他にもいろいろ。

ただ一般的に文化の発展や成熟には、長い歴史とか、たくさんの人の研究(試行錯誤)が必要なはずなんですよね。

感覚的には、日本はハードの部分では技術力を持ってジュエリーの加工の分野では世界有数の地位に上り詰めている感じがします。

でもジュエリーにどう向き合って、どう身につけるかというソフトの部分はまだ成熟途中という段階なのでは?と勝手に分析しています。

続いてふたつめの理由。

ものづくり業界な感じが強くて、ソフト提案が得意じゃなさそう

ちょっとしたアクセサリーだったらパーツを買って作れたりもしますが、ジュエリー制作となると専門的な技術が必要になってきます。

私はジュエリーの制作体験を何度かしたことがあるのですが、職人さんの作業を見ながら「これは素人が趣味感覚で取り掛かるのはキツイなー」と思いました。

例えば指輪のサイズ直しひとつとっても、その素材が何で作られていて、どういう技法で作られているとか、石はどうに留まっているかを見て臨機応変に対応するわけなんですけど、

プラチナでも配合が違ったり(950のものもあれば900のものあり)、配合も金属の色もブランドによって微妙に違ったりします。

この加工は何回接合する必要があるかを計算して、この金属は何度で溶けるから、こういう順番で溶かして・・とか、

でもここに石が留まっているから、この作業はこの順番でしかできなくて、とか、なんかめっちゃ細かい計算が多いなーと思った。

いろんな人が自分でやってみて文化って発展していくと思うんだけど、自分で作ったり、リメイクするハードルが高いと、やっぱり制限が出てくる気がする。

お洋服にちょっとおしゃれなボタンを縫い付けて楽しむみたいなことが、ジュエリーではできないもん。

あとは宝石の目利きについても、長い経験を持つバイヤーでなければ見抜くのが難しい世界。

どんな宝石がどういうクオリティでいくらかとかって、全然わからん。相場はあってないようなものというか。

素人がウェーイ!って買いつけて、海外でパパっと作って~とかするには、怖いよね。なんか。材料費も高いし。細い棒状の金属が数万とかするわけで。

あとね、展示会に行って色んな業者さんを見てみても、なんかおじさんばっかりなんだよね。

展示されてるものも「いつの時代?」「マリー・アントワネット?」みたいなレトロなジュエリーが多くて。

アラフォーの当事者感覚で欲しいと思わないんです。60代になったら違う感覚を持つのかもしれないけど。

おじさん同士でおしゃべりしてるし、なんかすごーくクローズドな業界っていう感覚があって。素人ウェルカム!って感じじゃないし、外から見えなくてよくわからないことが多い。

総じて、ものづくり業界!って感じがするんです。

国際宝飾展とかに出店しているのは業者さんだから、toBの会社さんばかりなわけで、そういう雰囲気になるのはたぶん仕方ないんだけど。(ミネラルフェアとかはtoCのマーケットなので、もっとオープンな感じがある)

それぞれのこの業者さんは有名ブランドのジュエリーを作っているはずなんですよね。

街で売られている可愛いジュエリーと、展示会に並んでいるアラ還向けみたいなジュエリーのギャップは、何!??!と今でも思っています。どんな現象??

まあ、たぶん、デザインはブランド側がトレンドを意識して作って、作るところを業者さんがやっている感じだと思う。

このデザイン的なマーケット感覚について、すごく記憶に残っている経験がありまして。

前に百貨店に期間限定で出店していた、すごい細かい細工のジュエリー職人さんがいました。

アラフォー感覚で、正直デザインはイマイチでした。そして、めっちゃ高かったんです。

とりあえずリサーチのために、いろいろおしゃべりしてみたんですけど・・・

話すことが全部、職人目線なわけです。

この小さなパーツをつなぎ合わせる技術は日本で自分しか持ってないとか、これを全部作り上げるのに〇〇時間かかるんだ!だから高いんだ!とか、熱く語ってくれたんですけどね。(内容はうろ覚え)

時間がかかるから高いんだ!って言われても・・・素敵じゃないから要らんわ。って思っちゃったんですよ。

すっごい美しくて心ときめくデザインで、実際に作るのが大変とかだったら感動したのかもしれないけど、

別にそんな素敵なデザインでもないのに、作るのが大変で、俺の時間をこんなにかけたんだ!って言われても、要らんよ。

どんなストーリーなのよそれ、って。心が動くわけないやろ?って思ってしまったのね。もちろん言ってはいませんが・・

こういう職人系おじさんが、女性の心がときめくジュエリーのコーディネートを提案することは、たぶんできないよなあ、って妙に納得してしまったのです。

ジュエリーに限らず、いろんなところで、日本は技術力はあるけどストーリー提案は苦手だって言われているよね。

ここでもその日本らしさが出ているんだろうなあ、って思った。

業界側でコーディネート文化が洗練させていくのが難しそうなら、ユーザー側でやっていくしかないのでは?とも思うんだけど、それもまた難しいと思うんだよね。

それが最後の理由です。

高価で試行錯誤しにくいから、センスを磨きにくい

ジュエリーは素材の性質上ひとつひとつが高価なので、一般家庭の人がたくさん買うのはどうしても難しくなりがちです。

どんなに素敵なジュエリーでも、「色違いで買って気分で付け替えよう」というのは、ちょっとハードルが高い。

そんなことができるのは、お金持ちくらいでしょう。

そしてお金持ちは既製品では飽き足らず、オリジナルのジュエリーとか作ったりするよね。もちろんハイブランドものも身につけるでしょう。

やっぱり、センスを身につけていくには時間もお金も必要です。いろいろ試して失敗する中で洗練されていくもの。

でも高価なものになればなるほど、失敗することのハードルが高くなるんですよね。

あと記念品や自分へのご褒美も失敗したくない。結婚指輪とか結婚指輪とか失敗したくないじゃん。

そうなると、とりあえず手堅く有名ブランドから選ぼうとか、一粒ダイヤにしておこうってなると思うし、

失敗してもいいから試してみよう!って思いにくいと思うんですよね。

プチプラで1,000円代とかで服が買えるのに比べて、ジュエリーはどんなに安くても10,000円とかします。リングでも相場は10万~とかよね。ダイヤ入ると。

その価格差を考えると、

ファッション系インフルエンサーがたくさんいるのに対してジュエリー系インフルエンサーがほとんどいない理由がうっすら見えてくるような気がします。

ジュエリーが高価で試行錯誤のハードルが高いことが、ジュエリーコーディネートが浸透していない一番大きな理由だと考えています。

以上が、日本でのジュエリーコーディネートの方法論が浸透していない理由なのではないか?という私なりの見解。

・・・だから何?って言わないで!考察だから。

というわけで、思うがままに書いてきましたが、何が言いたいかっていうと、やっぱりジュエリーという文化が発展するには、たくさんの時間とたくさんの試行錯誤が必要なんだろうなあ、ってこと。

せっかくインターネット社会なわけだから、世界のおしゃれなジュエラーさんの叡智を集めて、心がときめくジュエリーコーディネート論みたいなものを作っていけたらいいなあ、と思います。

ちなみに、海外のジュエリー本で、私が読んで超絶オシャレ!バイブルにしようと思った本はこちら↑です。

ちょっと!めっちゃ値下げされてるんだけどどういうこと?・・kindle版もあるよ。泣

ここまでお読みくださりありがとうございました!

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